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三田村氏、ワインに関心をもつ
スタインベルガーのお蔭でワインのことに興味を持った三田村氏は、教授に「初めて飲んだ『スタインベルガー』と同じレベルのワインのことを教えてくれ」とお願いした。三田村氏は、ワインというものは人の気持ちを豊かにし、何かひきつけるものがあるという印象を持ったのだ。
三田村氏はもともとギリシャ史に関心を持っていた。三田村氏が当時住んでいたマインツは歴史的にみると古代ローマ時代の重要な駐屯地で、この地からいろいろのものが発掘されている。この町それ自体が博物館なのだ。三田村氏は歴史的なものにどんどん引かれていき、深みにはまっていったそうである。そうするうちに、「人生は一回しかないのに、こんな不健康な生活をしていてよいのか」と考えるようになった。なぜなら、その当時の化学の研究は実験の連続で、測定は毎日夜中の1時、3時まで続いていたからだ。三田村氏の奥様も三田村氏の健康を心配されていた。(なお、三田村氏の奥様は、留学中に日本から呼ばれたそうである。)
2年間の留学を終えようとする半年前、三田村氏は奥様に「ワインに興味を持っている」と告白。すると、奥様はすぐに「ワインの研究をする生活がいい」と賛成された。逆に、日本人の研究者は、「生活が安定しているのに、今から新たにワインの道に進むのは危険だ」と忠告したそうである。
ワインの研究がスタート
「ワインの研究をしたい」と指導教授に相談すると、ライン川の対岸にある国立研究所のワイン研究所に知り合いがいるから行って来いといわれた。三田村氏はさっそく行った。訪れた先のワイン研究所の教授は豪快な人で、化学の研究より人生が楽しめるワインの研究の方を勧めたそうである。三田村氏のワインの研究はそこからスタートしたのだった。(2/5)
→つづく
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